FXでコツコツドカンをしないための対策を3つ考えてみた
FXでコツコツドカンは避けられないのか?
こんにちは、大介です。
今回はFXの王道負けパターンであるコツコツドカンについて書こうと思います。ある程度トレードを繰り返している人にとってはおなじみのコツコツドカン。説明するまでもありませんが、コツコツドカンはコツコツと勝ってドカンと負けてしまうもの。この記事を読んでいるほとんどの人に経験があるでしょう。これが厄介なのは初心者だけでなく、ある程度経験を積んでいるトレーダーもやりがちなところ。つまり、知識や経験だけでは克服することが難しいということです。
どんなにチャートに詳しくてテクニカル知識も持っていて、チャートがこのようになれば利益確定する、あるいは損切りする……そんなルールを決めていても、トレーダー自身がそのルールを破ってしまいます。ルールを破った末に待っているのがコツコツドカンの悲しい末路というわけです。
なぜルールを破ってしまうのでしょうか?
では、何故トレーダー達は自分で作ったルールをすぐに破ってしまうのでしょうか?
それは人間の本質として「損をするのは嫌」という心理が働くからです。この心理は行動経済学のプロスペクト理論で説明されることが多いのですが……難しい話にならないように、噛み砕いて説明しましょう。
プロスペクト理論とは
「損をするのは嫌」は、「確実な利益を選びたい」や「損失は取り返したい」と言い換えることが可能。つまり、「確実な利益を選びたい」がコツコツ勝つこと(チキン利食い)につながり、「損失は取り返したい」がドカンと負けることにつながります。
もう少し説明を追加すると、
①プラスマイナスゼロの状態から、少し利益が出た、少し損したというところが、心理的価値の変化がもっとも大きく、少しの利益を確実に確保しようとし、少しの損は取り返すためにプラスになるのを待とうとする。
②ゼロの状態から、プラス利益額、マイナス損失額が大きくなるにしたがって心理的価値の変化は少なくなっていき、利益が大きくなっても心理的喜びは薄れ、損失が大きくなっても心理的痛みは薄れていく。
上記のようなことが言えます。
FXトレードのイメージで具体例で考えると
①、②の心理状態から、FXトレードのイメージで具体例で考えると、
- 20pipsで利益確定と決めていても、10pipsで利益確定してしまう。
- 20pipsで損切りすると決めていても、何とか取り返そうと損切りせずにポジションをキープしてしまう。その結果、損失が50pips、100pipsと膨らんでいっても、心理的な痛みはさほど増えないので、我慢できてしまう。
ということです。このようにコツコツドカンは心理学的に説明できてしまいます。人間の本能にしたがった結果ということは、多くの人が歩む道でもあるでしょう。
FXでコツコツドカンしないためには
では、コツコツドカンしないためにはどのようにしたらよいのでしょうか?
ズバリ、コツコツドカンの逆、コツコツ負けてドカンと勝つことを目指すことですね。
その方法を3つ考えてみましたので、順番に説明していきます。
①エントリータイミング
まずは、エントリータイミング。初心者の人が一番気をつけなければならないのはここです。初心者は、大衆心理に振られやすいため「価格が上がってきた」⇒「よし!エントリー」とやりがちです。
しかし、上がってきたところですぐにエントリーすると損切りポイントが遠くなる場合が多く、上昇中であるため利確ポイントもつかみにくいでしょう。だから、ちょっと上がっただけでチキン利食いしやすくなります。
また、上昇分の調整から急に崩れると損切りタイミングも逃しがちです。調整に見えた下げが実は反転下降の動きで、買値に戻ることも無くズルズルと下がっていくこともあります。ここで損切りをしないでポジション保有したままだと、損失がどんどんと膨らんでしまってドカンと負けてしまうでしょう。
エントリータイミングの失敗をしないために
上のようなエントリータイミングの失敗をしないためには、2つ上までの時間足をしっかり確認することが大事です。例えば、5分足メインでチャートを見ている場合、15分足、1時間足も確認し、相場の天井付近の動きになっていないか確認することです。もし、それらの足で天井付近であることが確認できたらエントリーはやめておきましょう。
それから、必ず押しを確認して、押した下限から上昇してきたところでエントリーするのがよいと思います。
その場合、損切りポイントは押した下限の少し下くらいがよいでしょう。そうすれば損切り幅は小さくて済みます。
利確ポイントは、直近の高値を念頭に。上にブレイクスルーするようであれば、損切りポイントをそのブレイクポイントまで移動させることにより、より多くの利益を確保できるようになります。
自動売買でのトレーリングストップの考え方ですね。
買いエントリーで説明しましたが、売りエントリーでも考え方は同じです。
②逆指値注文をいれること
エントリーポイントが決まったらが逆指値付き注文にするか、エントリーしたらすぐに逆指値を設定する習慣をつけておきましょう。逆指値注文とはロスカット注文のことです。
逆指値があまりに近い場合、MT4などでは設定できない場合もあります。そのようなケースでは、設定可能な価格で逆指値しておき、手動で損切りするようにしてください。
相場は急激に変動することがあります。逆指値を設定せずに損切りポイントを突き抜けてしまうと「損失を取り返したい」心理が働き、損切りポイントまで戻るのを待つような行動を取ってしまうことがあります。さらに損失を放置すると感覚が麻痺してしまい、損失増大に慣れてドカンと負ける結果につながりますので注意してください。
③熱くならないこと
ここだけはギャンブルと同じです。1日の最大トレード回数、最大損失を決めておき、それを超えたらその日は終了とし、翌日以降に仕切り直しとしてください。
どんなトレード手法であっても絶対に勝てるということはありません。たとえ億トレーダーであっても、負けが連続することはあります。そんな時は気分を変えて仕切り直すのが一番です。
負けたかたらといって、ロットを倍にして取り返すとか絶対にやめてください。退場が待っていますよ。
もし、大きく負けてしまったら、数日以上は間を開けた方がよいでしょう。1日の最大負けを50pipsと決めていて、200pips負けてしまったら、4日はFXを休んでください。負けを取り返すという気持ちは抑えるべきです。
FXは1回のトレードにこだわってはいけません。あくまでトータルで勝つことが重要であり、そのためには1回でも大きな負けが出ないようにすることを心がけてください。
まとめ
今回の記事、結構思い当たる節が多かったのではないでしょうか。ここで紹介したものは、全て人間の本能による行動なのでしっかりと理性でメンタルコントロールしておかないと流されてしまいがちです。
FXは90%の人が退場すると言われていますが、その原因の多くはコツコツドカン。それならば、コツコツドカンを防ぐだけでも、FXの成績は上がるでしょう。毎日のトレードを開始する時、今回の内容を再認識するのがおすすめです。
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